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前後肩下がりの比率とアームホール

前回ご質問いただいた方からの追加質問です。

【質問】

また質問させて頂きます。

肩の傾斜は前後5:3とのことですが、コレはつまり角度の度数を5:3の比率にすれば良いんですよね?理解力なくてすみません。縦と横の比率があったんですね。知りませんでした。その比率というのはどう導き出せば良いのでしょうか?そして、下袖の箇所もとても助かりました。ありがとうございます。

ところで、外袖内袖の形状は大体の平均がありますか?どの作図を見ても大体大きさが決まってるみたいで、自分はたまに外袖をかなり大きくしたり、逆に内袖を大きくしたりして、デザイン変えたりしてますが、機能性に影響はありますか?

自分としては、指摘された画像の内容を見て、下袖の袖下〜後ろ側に向かってるAH線が短いと、回答の「狭くしないように」ができないと思ってます。逆に言えば、そのAH線を延ばして、指摘箇所の幅を拡げればもっと機能性が増すのではと考えてます。

忙しい中、また質問多くなってすみません。
宜しくお願い致します。

【回答】

質問を2つに分割してお答えしますね。

1.肩の傾斜は前後5:3とのことですが、コレはつまり角度の度数を5:3の比率にすれば良いでしょうか?

デザインによって肩の縫い目の肩先が後側になっているものもありますね。しかし基本は知っておく必要があります。何故かと言いますと、目的がズレると服にならないからです。

5:3は前後肩下がりの比率になります。肩傾斜の場合、カジュアルジャケットでは前後肩傾斜はそれぞれ度数で斜線を描きます。テーラードジャケットの場合は、肩パッドの厚さで肩先の高さが変化しますが肩下がりの前後比率は5:3になります。

過去の記事、前後の天巾、肩傾斜、ブレスト前後巾についてを見ていただくと分かると思います。

2.(アームホールは)縦と横の比率があったんですね。知りませんでした。その比率というのはどう導き出せば良いのでしょうか?ところで、外袖内袖の形状は大体の平均がありますか?どの作図を見ても大体大きさが決まってるみたいで、自分はたまに外袖をかなり大きくしたり、逆に内袖を大きくしたりして、デザイン変えたりしてますが、機能性に影響はありますか?

もし貴方が作成したジャケットのパターンがありましたら、ブレスト線から前身頃の肩先とブレスト線から後身頃の肩先を直角直線で結び、前の長さと後の長さをプラスした長さに8pを更に加えた長さが設定アームホールになります。

仮に50pの設定アームホールにしたい場合は、貴方が作成したパターンの設定アームホールを計算して、その差の半分の数字をブレスト線で動かし完了です。設定アームホール50pの鎌巾は50−6=44p 44÷3=14.66p 14.66−2.1=12.56p この数字が出来上がり鎌巾になり、アームホールの縦と横のバランスが出来ます。

下袖の巾は鎌巾の影響が大ですので、パターン作成を進める前に理論的に考え、そして感覚で行うのが良いと思います。機能を第一に考えることが大切です。


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