トップページ > 2008年11月

メンズ技術大百科を公開します。

5月公開予定が延期に延期を重ね、半年遅れの
11月下旬になってしまいましたが、本日公開致しました。

今回公開するのは、
メンズ技術大百科-テーラードジャケット編-
の電子書籍版(全200ページ、本編191ページ)
です。

実は本日(11/28)は私の誕生日で、しかも大安吉日という
事でしたので、記念になるかと思い公開に踏み切りました。

現在はテーラードジャケット編の電子書籍版のみですが、
近日中にテーラードジャケット編の書籍版(ハトホル出版)と、
ベーシックパンツ編の電子書籍版もリリース予定です。

電子書籍はなんだか取り扱いが難しそうだ・・・と思った
方は、テーラードジャケット編の書籍版をお待ち下さい。

販売ページにサンプルがありますので、
興味のある方は参考にしてみてください。

詳細はこちらから


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nyassama : 19:26 | Com (0) | メンズパターンプロフェッショナル topへ ▲

前天巾と前中心の胸カーブについて

【質問】

トレンチコート等で前端が曲線になってるものがあります。
おそらく天巾確保だと思いますがどれくらい曲げても
よろしいのか数値で教えていただけませんでしょうか?

【回答】

前中心の胸のカーブはブルゾン系ジャケットには必要ありません。

その訳はデザイン的に天巾が十分あることで、その回りには
ユトリがあるからです。

重衣料系はカジュアルのようにルーズなデザイン性を
求めておりません。

よりセット性を求めるアイテムには後天巾と前天巾の
バランスが必要になってきます。

この場合の処置は、後天巾より前天巾が0から1.5p大きく
なった場合を限度として前中心から1p〜1.5p程
ネックポイントに向けて胸にカーブを描くことが出来ます。

その他はデザインやアイテムの雰囲気作りによって
数字は異なりますのでご理解下さい。

特にジャケット等のセットイン袖の場合の身頃にこの方法を
使いますと下図のようになります。

この方法での生地は無地をお奨めします。


図はクリックすると拡大します。


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nyassama : 18:27 | Com (0) | メンズパターンプロフェッショナル topへ ▲

アイテム別の前後差について

【質問1】

前のネックポイントは後のバックネックポイント(O点)より1CM位
高くなる位置にくると思うのですがそれはカッターシャツから
コートまで一緒でしょうか?

【回答1】

普通体型の人であれば1pの前後差は通常の数字になります。

この前後差1pの場合インナーのシャツに使いますが、
シャツ・ブルゾン系は肩の傾斜を度数で表現して下さい。

過去記事に肩傾斜の質問が掲載されていますので見て下さい。

テーラードジャケットやコート等の重衣料になると、考え方は
単純ではありません。

タイトな服は前後差が多くなりルーズな服では前後差が
少なくなります。

また体型によっても変化します。

【質問2】

前の天巾を変化させる時は肩傾斜を変えずに
平行移動させてよろしいのでしょうか?

【回答2】

前の天巾を動かす時は肩傾斜を変えずに平行移動させて下さい。


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nyassama : 18:19 | Com (0) | メンズパターンプロフェッショナル topへ ▲

フラシのシャツ衿に関して

【質問】

質問ですが、シャツ衿を接着芯ではなく、
フラシで作る方法についてです。

初めてなもので、どのような芯地が向いているのか
(毛芯なのか共布なのか不織布なのか・・・)、
どう裁断・縫製すべきか(地の目など)全くわかりません・・・。

また、生地はオックスフォードで衿の形を保つため
ボーンを入れるつもりなので厚みのことも気になります。

ご教授いただけると幸いです。

【回答】

英国在住のYさんからご質問いただきました。

いつもブログをご覧頂きありがとうございます!

このブログも国際的になったものだなぁと、
感激しています。

さて、今回頂いたご質問はシャツ衿に関しての質問
ですが、今後のことを考えて、シャツ ソーイングの
最初から完成までを含めてご説明させていただきます。

ただし、全てを図解で説明するのはブログでは無理が
ありますので、その辺はご勘弁ください。

掲載している図は、クリックすると拡大します。



■芯地について■

まず、衿にフラシ芯を使用する場合は平織りの綿芯があります。

不織布もかなり良くなっているので問題はありませんが、
コシがないのと、シットリ感に欠けますので良く選んで下さい。

作業効率を高め、且つフラシ芯の役目をするのが
シンターと言う接着芯です。

シンターはバラマキ接着樹脂で綿や綿+ポリエステルの
平織り素材にこの接着樹脂を載せてある接着芯の意味です。

私はこの接着芯をお奨め致します。

芯の厚さについて分からない場合、貴方が使用する
素材に貼りステッチを掛けて確認して下さい。

また、この接着芯は後で素材から剥離するので、
ある程度の巾でステッチ止めを行なう必要があります。
(毛芯や共地はシャツの衿芯としては向いていません)

■縫い代と地の目について■

[折り伏せ仕様]

※身頃のステッチ巾が0.6pの場合、ステッチが乗っている側の
縫い代は、0.7p巾になり、乗っていない側の縫い代は、
1.4pになります。

従ってステッチ側の縫い代は巾が狭く、ステッチが無い側は
倍の広さになります。

シャツの裁断が完了しましたら下記の工程順に沿って
縫製作業を進めて下さい。

工程No01=胸ポケット上部三つ折りアイロン掛け
工程No02=胸ポケット上部ミシンステッチ掛け
工程No03=胸ポケット廻りアイロン折り
工程No04=上前、前身頃ポケット縫い付け
工程No05=後身頃、ヨーク合わせ縫い付け
工程No06=ヨーク後側アイロン掛け
工程No07=ヨーク後側コバステッチ掛け
工程No08=ヨーク表前側アイロン折り
工程No09=ヨーク内側、前身頃合わせミシン地縫い
工程No10=ヨーク内側アイロン掛け
工程No11=ヨーク表前側、前身頃へコバステッチ止め
工程No12=下ボロアイロン折り
工程No13=下ボロ付けミシン地縫い
工程No14=ケンボロアイロン折り
工程No15=ケンボロ付けミシン地縫い
工程No16=ケンボロステッチ掛け
工程No17=袖山折り伏せアイロン折り
工程No18=折り伏せ、袖折り間に身頃を挟み込み
工程No19=折り伏せ、身頃、袖ミシン地縫い
工程No20=身頃側へ縫い代を倒し折り伏せステッチ掛け
工程No21=前身頃脇、袖前側折り伏せアイロン折り
工程No22=折り伏せ、後身頃脇、袖後側、前へ挟み込み
工程No23=折り伏せ、身頃脇及び袖下側ミシン地縫い
工程No24=後身頃側へ縫い代を倒し折り伏せステッチ掛け
工程No25=上前、前身頃、前立アイロン折り
工程No26=上前、前身頃、前立ステッチ掛け
工程No27=下前、前身頃、身返し裏側へアイロン三つ折り
工程No28=衿ハネ芯貼り
工程No29=衿ハネ合わせミシン地縫い
工程No30=衿ハネ縫い代アイロン折り
工程No31=衿ハネ返しアイロン掛け
工程No32=衿ハネ、ミシンステッチ掛け
工程No33=衿腰芯貼り
工程No34=衿腰に衿ハネ合わせミシン地縫い
工程No35=衿腰返しアイロン掛け
工程No36=表側衿腰アイロン折り
工程No37=衿腰を身頃ネック裏側へ合わせミシン地縫い
工程No38=衿腰表側を身頃ネック表側へコバステッチ止め
工程No39=袖裾、タックたたみミシン止め
工程No40=カフス芯貼り
工程No41=カフス合わせミシン地縫い
工程No42=カフス返しアイロン掛け
工程No43=カフス内側を袖裾裏側へ合わせミシン地縫い
工程No44=カフス表側を袖裾表側へコバステッチ止め
工程No45=カフス廻りステッチ掛け
工程No46=身頃裾三つ折りステッチ掛け
工程No47=釦ホールかがり
工程No48=仕上げプレス
工程No49=釦付け
=完成

オックスフォードはシャツに多く使われますが比較的柔らかい
素材ですので、衿先の鋭角部分はボロを出し易いので
注意して下さい。

以上です。
またご不明点があれば質問してくださいね。


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