折り伏せセンターベント
今回は図を入れてみる事にしました。
やはり言葉だけではわかりにくいですし、
文字で伝えるには限界があります。
図を入れる事によって、伝えられる幅が広がった
かなと思っています。
さて、今回は折り伏せセンターベントについて
説明したいと思います。
折り伏せセンターベントは、カジュアルジャケットで
裏が無い仕様や、袖先の開き等に多く使えます。
方法は分かっているけど、なかなかイメージしにくい
部分もありますので、図解入りで説明させて頂きます。
今回学ぶ部分を忠実に実行することで、
今よりももっと速く、そして正確な作業を進める
事ができます。是非、しっかりと読んで復習して
くださいね。
この、折り伏せセンターベントの図をプリントアウトし、
コピーして切り抜き、以下に説明するマニュアルに沿って
折ることで、本番前のシミュレーションが出来ます。
是非お役立てください。
この折り伏せセンターベントの図は、メンズ用、
レディース用で左右を変えていますが、以下に説明する
図1〜図12までの製作図はメンズ用になっています。
ちなみに、レディース用はこちら。
※上後・下後身頃の切り込みの違いに注意すること。
※縦方向の切り込み止まりは、2本のステッチの間で止めます。
※センターベントで入れた切り込みは、最後のステッチで完全に止まります。
※背中心(C.B)が折り伏せ縫いの場合、下後身頃の縫い代は、上後身頃縫い代より巾が培の巾になります。
※このセンターベントの仕様は、後身頃に裏地を使用しない場合に用います。
それでは以下の手順に従って作業してください。
■折り伏せセンターベント工程(裏無しカジュアル用)
【1図説明】
センターベントの裏に折られる部分の2箇所に
オーバーロックを掛けて生地の糸が、 ほつれな
いようにします。
【2図説明】
上後身頃と下後身頃の〇印双方に切り込みを入れま
すが、切り込み過ぎないよう注意し正確に行うこと。
又、折り伏せ折り代は表側へアイロン折りします。
【3図説明】
オーバーロックが掛っている方の折り代をアイロン
で押え、コバステッチを掛けます。
【4図説明】
後身頃の双方を中表にして、 〇印の上後身頃切り込
みから下後身頃の折り伏せ折り代を出します。
この時、双方の切り込みは、お互いに食い込む状態に
なります。 正しく出来たら後中心ミシン地縫い準備
の躾止め縫いをして下さい。
【5図説明】
後身頃中心(C.B)に、ミシン地縫いをします。
返しミシで始め、 センターベント止まりの位置は
正確に返しミシンで終了して下さい。
【6図説明】
後身頃中心(C.B) の縫い代に折り伏せステッチを
掛けます。ステッチ縫いの終りは、センターベント開き止ま
りまでで、糸を長くして裏側で結んで下さい。
【7図説明】
下後身頃のセンタベントを返すと図のようになります。
次ぎに上後身頃のセンターベント上部を、折り線から
上の折り代を手前に折ります。
曲がらないようアイロンで折って下さい。
【8図説明】
後後身頃のセンターベントを折り山線で、きれいに
アイロンが出来ましたら、上部を折り線から上の折り代を
向こう側に折ります。
曲がらないようアイロンで折って下さい。
【9図説明】
センターベント止まりの廻りをミシンステッチで止め
ますが、この時注意したいことは、センターベントが
裾まで真直ぐ上後身頃と下後身頃が平行であることです。
躾糸で止めてから行うと良いでしょう。
【10図説明】
センターベントの処理が完了しましたら、 裾上げステッチ
縫いをします。
裾上げは、最後に行いますが、事前にアイロンでヘムを
折り、躾糸で止めてから行うと良いでしょう。
【11図説明】
センターベント下後身頃は表から見ると下側になります。
従って、下後身頃が上後身頃から出ないように注意して
裾を上げて下さい。
下後身頃裾のステッチを掛ける際は、 上後身頃を避け
て掛けて下さい。
【12図説明】
表側から見た図です。 ここでは図のようなステッチですが、
工夫のしかたで色々なステッチの入れ方が出来ます。
例えば、センターベントの開いている部分に上からの
ステッチの延長で入れても結構です。
さて、いかがでしたでしょうか?
今回お話した折り伏せセンターベントのテクニックは、
作業効率を上げるためには必要不可欠な部分なので、
是非ともマスターして下さいね。
また、感想や質問なども受付けますので
何かわからない部分などがありましたらお気軽に
メールください。
それと、ここで紹介している図は私に著作権が
ありますので、無断転載はご遠慮くださいませ。
それではまた次回!
ランキングアップにご協力を♪
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