比翼の釦ホールについて
【質問1】
比翼仕立ての鳩目釦ホール(表裏)についてですが、先生のブログ内でも比翼にあけるホールは身体側が表だと書いておられました。(“コート比翼について:後編”)これは「見える側の美しさを優先する」ということでいいのでしょうか?
【回答1】
はい。その通りです。釦の入る比翼の中は一般的にわざわざ見ようとすることはありませんので、釦ホールが見える方を表側(身体側)とするのが通常の方法です。従って見える方を美しくして下さい。
【質問2】
そもそもの鳩目釦ホールの表と裏にはそれぞれどういった意義があるのでしょうか?見た目の美しさ以外には強度?くらいしか思い当りません。もし「美しさ」を優先するなら、目に入り易い「身体側が表」になるだろうし、逆に「強度」を優先するなら、留めた時の釦側=「前身頃側が表」になるのかな…といった感じで、自分的に理解できずにいます。
【回答2】
釦ホールそのものに強度を要求することはできません。もし強度を考えるのであれば、機械釦ホールは硬く出来上がり、手かがり釦ホールは機械より柔らかく出来上がります。また、手かがり釦ホールは、締めかたによって硬くなったり柔らかくなったりします。
鳩目釦ホールに限らず、表は表、裏は裏です。表は裏よりも綺麗。ただそれだけです。
釦ホールに関して表と裏の強度が例えあったとしても、あまり関係ありません。比翼身返しの構造は、表地をそのまま使用すると厚くなるので、中側は裏地を使用したりします。従って釦ホールは裏地側を表にすることは無いということになります。
nyassama : 16:29 | Com (0) | メンズパターンプロフェッショナル topへ ▲
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